そしてマーベル。
シリーズ完結作である「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3」(5/3公開)は、シリーズ最高傑作の呼び声も高く、アライグマのロケットにフォーカスし、ならず者たちのラストを見事に締めくくり、うるさ方のファンも皆納得するものでした。
スパイダーマンをアニメで描いた「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」(6/16公開)。衝撃的な表現力で話題となった前作に劣らず、さらパワーアップして並行世界に様々なスパイダーマンが存在するマルチバースの世界を描きます。女性スパイダーマンのグウェンにフォーカスを当てました。
元々マーベルの中でも無名の存在で陽の当たらないならず者たちのガーディアンズ、非白人の黒人やアジア人や女性のスパイダーマンがいる世界。どちらも作品として抜群に面白く、かつ多様性の描き方がとても自然で上手です。
最後に、上半期を締めくくる作品として紹介するのは今年のカンヌ国際映画祭で脚本賞などを受賞した「怪物」(6/2公開)です。
この作品については、できるだけ前情報なしで観た方がいいので内容には触れませんが、是枝監督らしいルックの作品でありながら、坂元裕二脚本の見事なストーリーテリングでグイグイ引っ張っていく力があります。音楽はこれが遺作となった坂本龍一。
ということで今回はアカデミー賞の傾向から上半期の作品を、アカデミー賞作品やその他タイプ別にまとめてみました。
BLM、LGBTQなどマイノリティに寄り添う作品、#MeTooからの男性社会に対する自立した女性を描く作品、アジア系含む人種や性別など多様性を問う作品などここ数年の流れ、それに映画についての映画、アニメの躍進などが特徴でした。
やっぱりこうやって見返すとなんだかんだ色々な作品があります。
まだまだ劇場公開している作品も多いですし、レンタルが始まる作品も出てきますがこう言った流れを意識しつつ作品選びの参考になれば嬉しいです。