笑いあり余韻あり、B級から名作まで。安藤エヌが選ぶ、2022年の忘れられない作品たち

2022年は、映画好きの私にとって実りの多い年だった。

ただ一辺倒に「面白かった」というだけでなく、そこから一歩先に踏み込んだアクションができたり、好きになった映画に対して自分なりの表現活動ができたりもした。やはり私は映画を観るだけに留まらず、色々とアクションを起こすことが楽しい部類の映画好きなのだな、と再確認できた。

映画に触れるときには多面的な自分でありたい。様々なことを思い、感じて、それを表に出せる人間でありたいと強く願っているので、2022年はアクション・イヤーとして非常に有意義な年だったと思う。もちろん、深い余韻に至るまでもないジャンクフード的な映画も観て、想像以上に面白かった作品もある。

それらを含めて、今年観た中で特に印象に残った映画について自由に綴ってみたいと思う。

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まずは3月11日よりディズニープラスで配信された映画「私ときどきレッサーパンダ」。主人公の少女が突然赤いレッサーパンダになってしまう、という突拍子もないストーリーを知ったときには、ディズニー/ピクサーの当たりとなるか外れとなるかの賭けだと思った。しかしなんといっても私が敬愛するピクサーが製作、そして監督は女性だというので、必ず観たあとに得られるものがあるだろう、と踏んで鑑賞した。結果、子ども向けというジャンルながら大人が観てこそ真価を発揮するのではないか、という出来栄えだった。

すっかりかわいいレッサーパンダの虜になった私は、今年のディズニーハロウィンで本作に登場する仲良し4人組の仮装(コスプレ)をしてパークを満喫した。これがまた、楽しいのなんの!パークを歩いていると幼い女の子から「レッサーパンダだ!」と声をかけられ、さながらプリンセス状態。作中のポーズをまねた写真であふれかえったスマホのアルバムは、後日フォトブックにした。今年一といわんばかりの思い出をくれた「私ときどきレッサーパンダ」は、2022年プレイバックのマストに加えたい。

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S H A R E
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日芸文芸学科卒のカルチャーライター。現在は主に映画のレビューやコラム、エッセイを執筆。推している洋画俳優の魅力を綴った『スクリーンで君が観たい』を連載中。